冬至の風





18時からは,そみさんや恵子さんたちのステージだ.
いそいそと会場に向かう.

私は純粋にステージを楽しむ気で出掛けた.

調子が悪くオーラがくすんでいるのは自分でもわかっていたから,そみさんにはあまり見られないように(笑)
ひっそり参加したかった.

私は,お化粧などは一切しないし,気にならない.
けれど,オーラやエネルギーの状態はとても気になる(笑)


そみさんの歌は,やはりいい.
アニメ,魔女の宅急便のユーミンが歌う主題歌が,深いメッセージの歌になる.

私のハートは震えのあまり,壊れそうだった.
ハートチャクラのつまりが,解けて消えてゆく・・・

ああ,この,バイブレーションは何だろう?

人がいなかったら,私はもっと泣いていたに違いない.
無理に抑え込んでしまい,喉が痛んだ.


そしてステージの中盤,そみさんは会場でバースデーケーキを用意していた.
それは,彼女の友人のためのものだったけれど,私の友人が手を挙げ,私が今日,誕生日であることがわかってしまい,
私もケーキをいただくことになってしまった.



いたたまれなかった.

友人の気遣いはありがたかったけれど,私は自分の誕生日が好きではない.
祝われるのは,あまり好きじゃない.
だから,おおやけにしたくなかった.


何故だろう?

そみさんのバイブレーションにエネルギーフィールドが同調してゆくのを感じながら,ぼんやりと考える・・・


親は誕生日を祝ってくれた.
あの家族で,ちゃんとケーキを食べたりした.

でも・・・

泣きなさい,笑いなさい・・・「花」をそみさんが歌う.

「今ここで,今ここで,花を咲かそうよ!」



私は咲いてもいいのだろうか?


母は,本当は,学者志望だった.

私が出来たから,諦めた.

働きながらも論文を読みあさる今の母を見るのは,胸が痛い・・・
母は大学院に戻りたがっている.

私は母が私のことを羨ましいと思っていることを,知っている.
そして,学者として,母は私よりおそらく遥かに優秀なのだ.

私がいなければ,彼女はもっと自分の道を歩いていたろう.

スピリットの輝き.
スピリットが自ら選択する仕事を
その翼を
もがれたとき
苦しみはどれ程のものだろう・・・

魂が焼ける切望を,慰め補うものなどあるのだろうか.



インナーチャイルドが疼く.

私は生まれて来ない方がよかった.

どうしてもそこで,自己肯定ができない・・・


古木の上に若芽が生えるように

親や誰かの時間や,エネルギー,希望,何かを奪って
生まれて育つ.

それが生命の受け継ぎと言うならば,私は誕生して何が嬉しいというのだろう・・・




まだこんな自分がいたのか,と自分でも驚く.

すべては各自,自分で選んだ最善の人生であるのに.



ああ,私は本当に自分の誕生日が嫌いだ.
お願いだから,祝わないでほしい・・・




そみさんにはすべてが見えていただろう.

具体的な事情はともかく,そうした私のエネルギー状態はバレバレだった.

いつもは別れ際にハグをするそみさんが,「今日はやめておこうかな」というようなことを言い,笑った.

私の意識ではOKだったのだけれど,私のエネルギーは,誕生日に関するブロックで腫れ上がり,
誰かに触られることをことさら拒否して,オーラはぴりぴりと逆立っていた.


それでも,友人たちから,誕生日おめでとう〜のあたたかいメイルが届いて
とてもとてもとても嬉しかった.

ありがとう.


“まだこんな自分”,ではなく,“ここまで来た自分”と考えよう.
そして隠すことなく,さらしていこう.


私は世界を愛してる.

ありがとう.




       
                                        2008.12.22 ハル




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